WordPressサイトでGoogleしごと検索に対応する方法
弊社のお客様で人材紹介や人材派遣などの手掛けられているお客様より、「Googleしごと検索に掲載するにはどうすればいい?」とご質問をいただく機会が増えてきました。
今回はWordPressで作成した求人情報サイトや企業サイトの採用ページなどに掲載している求人情報を、Googleしごと検索に対応する方法についてご紹介します。
Googleしごと検索とは?
Googleしごと検索は2017年に米国でリリースされたGoogle for Jobsの日本版で、日本では2019年1月23日からサービス提供が開始されています。
これはGoogleがWeb上に公開されている求人情報をクローリングし、仕事を探しているユーザーが求人情報を探しやすくするサービスで、通常の検索結果ページでのリッチリザルト表示のほか、Googleしごと検索の専用画面にも自社の求人情報を掲載することができるようになります。
また詳細画面では応募ボタンを表示させることもできますので、多数の求人情報を掲載している人材会社様や、採用情報を掲載している企業サイトなどで検索エンジンから候補者の応募を獲得するための有力な動線を作ることができます。
WordPressサイトでの対応方法
Googleしごと検索への対応方法としては、求人情報を掲載しているページにGoogleが指定する構造化データを実装するだけです。
この実装を行うとクローラーが掲載されている求人情報を認識し自動でインデックスしてくれますので、特別な手続きは必要ありません。
構造化データには必須プロパティと推奨プロパティがあり、それぞれschema.org/JobPostingに定義されている形式で出力する必要があります。
Googleがサポートしているプロパティ
datePosted | 求人情報の公開日 | 必須プロパティ |
---|---|---|
description | 求人の詳細な説明 | 必須プロパティ |
hiringOrganization | 求人企業 | 必須プロパティ |
jobLocation | 勤務地 | 必須プロパティ |
title | 職務の名称 | 必須プロパティ |
applicantLocationRequirements | 応募者の所在地 | 推奨プロパティ ※リモートワークの場合必須 |
baseSalary | 基本給 | 推奨プロパティ |
directApply | 直接応募の可否 | 推奨プロパティ |
employmentType | 雇用形態 | 推奨プロパティ |
identifier | 採用側組織の識別子 | 推奨プロパティ |
jobLocationType | 勤務地 | 推奨プロパティ |
validThrough | 求人情報の有効期限 | 推奨プロパティ |
推奨プロパティは必須項目ではありませんが、実装可能なものは表示しておくとより詳しい求人情報を掲載できます。近年はリモートワークも普及しましたので、その場合の指定方法なども細かく指定されています。
また現在ベータ版ですが、この他に学歴や職務経験などの応募要件についても指定することが可能です。
実装例
例えば弊社がWebデザイナー職の求人情報を掲載する場合には以下のようになります。
{
"@context" : "https://schema.org/",
"@type" : "JobPosting",
"title" : "Webデザイナー",
"description" : "※お仕事内容の詳細や経験・スキルなど※",
"identifier": {
"@type": "PropertyValue",
"name": "株式会社インタクティス",
"value": "8010001145439"
},
"datePosted" : "2023-05-24",
"validThrough" : "2023-08-24T00:00",
"applicantLocationRequirements": {
"@type": "Country",
"name": "Japan"
},
"jobLocationType": "TELECOMMUTE",
"employmentType": "FULL_TIME",
"hiringOrganization" : {
"@type" : "Organization",
"name" : "株式会社インタクティス",
"sameAs" : "https://intactis.co.jp/",
"logo" : "※ロゴ画像のパス※"
},
"baseSalary": {
"@type": "MonetaryAmount",
"currency": "JPY",
"value": {
"@type": "QuantitativeValue",
"value": 300000,
"unitText": "MONTH"
}
}
}
参考:求人検索用の求人情報(JobPosting)の構造化データ
出力はhead内に含める必要がありますが、求人情報と関係無いページについては除外する必要がありますので、WordPressサイトの場合であれば求人情報だけカスタム投稿タイプを作成したり、構造化データに含める求人情報の項目についてはカスタムフィールドの設計時点で考慮しておくと、運用しやすいと思います。
求人情報を素早くクローリングしてもらうために
ここまでで基本的な実装は完了です。あとはクローラーが巡回してくるのを待てば自動的にインデックスされますが、特に求人情報サイトの場合などには、クローリングをのんびり待つのではなく、新着求人を素早く見つけてインデックスしてもらうようにこちらから積極的にアクションしたいところですよね。
そのような場合には、Google Indexing APIを使用することでこちらから対象URLのコンテンツが作成または更新されたことをGoogleに通知することができます。
前述の様に求人情報だけカスタム投稿タイプなどで切り分けておくことで、求人情報が新規作成または更新されたときにIndexing APIを使用して自動的Googleへの通知を行う、というような実装もできるようになります。
いかがだったでしょうか?
WordPresssを使用して求人情報サイトを運用している人材会社様や、会社の採用ページに求人情報を掲載している企業様でまだ対応されていない場合には是非こちらの実装をご検討ください。
自社での実装が難しいという場合には是非お気軽にご相談ください。