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ZOHO CRMの実践的活用方法(不動産会社編)

業種別のCRM活用方法の第2弾。今回は不動産会社様編です。
不動産会社といっても様々なカテゴリーがあると思いますが、事例紹介ではなくロールモデルのご案内ですので、敢えて限定せずに様々な不動産会社様で活用いただくことを想定してご紹介していきたいと思います。

不動産業界向けCRM
ZOHO CRM

実は、ZOHO CRMはSoftwareworldというレビューサイトで、不動産業界向けCRMとして1位を獲得しています。
ZOHO CRM自体は特定の業種向けのCRMでは無いのですが、柔軟なカスタマイズ性と他の様々なアプリケーションとの連携が可能な拡張性が、特に不動産業界にマッチした結果なのではないでしょうか。

不動産サービスの管理システムに必要な基本機能

不動産サービス向けの業務用システムでは、扱うカテゴリーによって若干違いはあるかもしれませんが、基本機能としては以下の機能が必須になるかと思います。

物件管理 取扱物件の管理機能
連絡先管理 取扱物件のオーナー様や元付け担当者の管理機能
見込み客管理 取扱物件に興味がある見込み客の管理機能
顧客管理 既存顧客や新規取引顧客の管理機能
商談管理 物件紹介や案内等の管理機能
売上 / 請求管理 成約に対する請求管理・請求書発行機能
各種帳票出力 物件票や業法上の帳票出力機能
各種レポート 売上・売上予測・選考状況・営業担当の実績など任意のレポート設定機能

ZOHO CRMのカスタマイズ案

ZOHO CRMのデフォルト仕様では上記のような構成になっていないため、基本機能の実装にはまず項目のカスタマイズが必要になります。

実装機能またはタブ 使用するタブ(ZOHO標準タブ) カスタマイズ内容
物件情報 タブ:なし カスタマイズ:カスタムタブで実装
連絡先 タブ:連絡先 カスタマイズ:項目カスタマイズ
見込客 タブ:見込客 カスタマイズ:項目カスタマイズ
顧客 タブ:取引先 カスタマイズ:項目カスタマイズ
商談 タブ:商談 カスタマイズ:項目カスタマイズ
売上 / 請求 タブ:ZOHO BOOKS連携またはレポート カスタマイズ:ワークフロー設定による自動化
各種帳票出力 タブ:各タブまたはレポート カスタマイズ:差込印刷テンプレートの設定
各種レポート タブ:レポート カスタマイズ:任意の項目で設定

各タブの項目などは上記のような構成にしておけば、基本機能はすべてカバーできると思います。
買取をメイン
に展開されている企業様でしたら上記に加えてリフォームの進行管理やリフォーム・リノベーション施工会社の管理タブを作成しておくとより便利に使えるのではないでしょうか。

カスタマイズ後のタブ表示例
カスタマイズ後のタブ表示例

各機能(タブ)の実装

各タブの設定例と、各タブ間の連携や機能を設定していきます。

物件情報

物件情報タブは、取扱物件の基本情報や賃料(または販売価格)などの物件詳細情報を登録できるようにします。
取扱物件が多い場合には膨大なデータ量になってしまうと思いますので、レインズフォーマットでのインポートにも対応しておくと良いかも知れません。
加えて担当者のコメントや物件の特徴、おすすめポイントなどもここで登録しておくと、営業や販売担当の商談にスムーズに繋げられると思います。
連携するタブは、「連絡先」「商談」になります。

実装ポイント

独自の物件情報サイトを作成して情報連携する場合や、営業担当が物件検索をする場合などのために、エリア・金額・特徴・条件など検索に使う項目は、チェックボックス形式などで登録できるようにして、カテゴライズしておくと便利です。

連絡先

ZOHO CRMでは標準仕様として、「取引先」と「連絡先」を分けて管理できるようになっています。
元付け会社の担当者は変更になることもありますし、物件によって担当が異なるケースもあると思いますので、この「連絡先」タブをカスタマイズして使用するのがおすすめです。
または自社が元付けの場合に対応できるよう、オーナー様の連絡先としても利用できるようにしておきます。
連携するタブは、「物件情報」、場合によっては「売上 / 請求」ですね。

見込客

見込客は、まだ商談になっていないけど取扱物件への問い合わせがあったお客様や、内覧のご案内をしたお客様などこれから顧客化する見込のお客様情報を登録できるようにします。
ZOHO CRMの「見込み客」タブをカスタマイズして使用するのがおすすめです。
Webサイトからの新規お問い合わせも、見込客として自動登録されるように設定し、営業担当がヒアリングした趣味・志向・希望条件なども細かく登録できるようにしておきます。
個別の物件への申込があれば、商談を作成して「顧客」タブに移行します。

顧客

見込客との商談を追加すると自動的に「顧客」にデータが移行されるほか、既存のお取引先や過去にお取引のあったお客様もこのタブで管理すると良いと思います。
ZOHO CRMの「取引先」タブをカスタマイズして使用するのがおすすめです。
もちろん、既存顧客にも商談を作成することができますので、リピートのお客様や、業販などで頻繁に取引があるお得意先もこのタブで管理することになります。
顧客とのやり取りの履歴はすべて時系列で残すことができますので、例えば社内で担当引き継ぎなどがあった場合も、手間なく顧客データを引き継ぐことが可能になります。

商談

このタブは、見込客(または顧客)と物件情報を紐付け、商談の進行状況などを管理するために使用します。
ZOHO CRMの標準仕様で、商談タブがありますので、項目のカスタマイズのみで実装が可能です。
この商談タブは、商談ごとのステージ(標準仕様では、見積り提示・交渉・受注・失注など)を管理し、各ステージによる営業進捗や見込収益を可視化するためにも使用します。
不動産サービスに置き換えると、申込・審査・価格交渉・ローン審査・成約など、商談プロセスにおいて発生するステージにカスタマイズしておきます。

売上 / 請求

売上 / 請求管理は、業態によって実装方法に少し差が出るところかもしれませんが、賃貸仲介の会社であれば商談成約の操作時に仲介手数料など請求金額と請求先が自動で作成されるようにしておくと、営業→業務管理のやりとりを自動化することができます。

売買の仲介をされているような場合でしたら、商談タブの方で決済予定日を同時に登録できるようにしておけば、入金予定の管理など経理部門での業務効率化や経営管理の情報として活用いただけます。

各種帳票出力

ZOHO CRMでは各タブのデータの印刷時テンプレートを定義しておくことができます。
来店のお客様にお渡しする物件票の印刷や、メールで新着物件の案内をお送りする場合のPDF出力など、必要な帳票を自由にカスタマイズできます。
業法上書面で保管しなければならない帳簿書類なども、ここで実装しておくことでバックオフィス業務の軽減が可能です。

各種レポート

レポート機能はZOHO CRMの標準のレポート機能を使用します。
標準といっても出力するレポートは元々カスタマイズすることが前提になっていますので、これまで設定してきたタブの項目や選考状況など、自由にデータを取り出して可視化することができます。

一例として下記のようなレポート出力が可能です。

  • 営業担当ごとの成約件数レポート
  • 営業担当ごとの月次仲介手数料レポート
  • 物件のカテゴリー別売上レポート
  • エリア別の売上レポート
  • 広告別の売上レポート

これまでの実装でデータの一元管理ができるようになっていますので、レポート類は必要な項目・可視化したい項目などを選んで自由に設定することができます。

ZOHO CRMでもっと便利になる業務プロセス

さて、これまでは不動産会社様に必要な基本機能の実装を見てきましたが、不動産業こそZOHO CRMの真価が発揮できる業種です。
ご要望とアイデア次第で、業務プロセスを効率化し、より便利に、より効率的に利用していただく実装が可能です。以下では、その一例をご紹介させていただきます。

Web掲載物件の自動化

ZOHO CRMではAPIの利用が可能ですので、自社サイトからAPIで掲載物件の情報を取得し、自動的に掲載させることが可能です。
Webサイト上で物件情報の複合検索に対応する場合などは、ZOHOの物件情報に各分類(エリア・種別・家賃・特徴・入居条件など)の情報をセットしておけば、あとはWeb側の実装で自動更新される物件情報サイトを運用することができます。

問い合わせデータの自動登録

さらにWebサイト側に物件問い合わせフォームを作成し、ZOHO CRMの見込客タブと連携しておくことで、Web問い合わせからシームレスに物件案内・商談を管理していくことができます。
再登録の必要がなく、業務効率の向上と入力ミスの防止にも繋がり、各担当の対応もスピーディに行うことができます。

営業の効率化

営業管理に関しては見込データが一元化されるため、営業レポートなども自動化でき、日報作成の簡略化や管理職の方の営業進捗管理も非常に効率化できます。
特に地方などの遠隔地に支店展開をされている不動産会社様などでは、必要に応じて営業サイドの機能を充実させることが可能です。

再訪問履歴の自動登録

ZOHO CRMとZOHO SalesIQアプリを連携し、物件情報サイトの訪問履歴が登録できるようにしておけば、一度成約しなかったお客様でも興味をお持ちいただいた物件情報を素早くキャッチし、セールスシグナルを見逃すことがありません。
担当者への通知も自動化しておくことで、素早く物件案内を行うアクションにも繋がります。

その他のZOHOアプリとの連携

更にZOHOではCRM以外にも様々なアプリケーションとの連携が可能ですので、例えばマーケティング系のアプリと連動して、新着物件の案内メール作成してメルマガ発行を行なったり、商談開始後に頻繁に発生するお客様とのやり取りをチャット対応にしたりと、業務効率化や顧客満足度の向上につなげるためのツールが盛りだくさんです。

不動産会社様でZOHO CRMを活用する最大メリット

カスタマイズ自由度が高く不動産業界での実績が多いZOHO CRMを採用していただくことで、不動産サービスに必要な基本機能はもちろん、Webサイトとの連携による物件ポータルの展開や、営業・バックオフィスの業務効率化を同時に行うことができます。

そして何より素晴らしいのは、これだけの高機能を備えていながら、システムの利用料が低価格に設定されており、40以上の連携アプリを単一料金で利用できるSUITEプラン(ZOHO One)が用意されていることです。

ZOHO One
ZOHO One

SUITEプランを利用すれば、不動産会社様の基幹業務だけでなく、社内コミュニケーションのためのグループウェアや、バックオフィス用の業務ツール、Webサイトとの連携やマーケティングツールなど、業務効率と成果を加速させるツールが単一料金で使用できるようになります。

参考(ZOHO Oneの利用料金)

(表示金額はすべて税別)
導入プラン 年間契約(月額) 月間契約(月額)
全従業員で導入 4,200円 / 1ユーザー(月額 / 年契) 4,900円 / 1ユーザー(月額 / 単月)
必要人数分だけ導入 10,500円 / 1ユーザー(月額 / 年契) 12,600円 / 1ユーザー(月額 / 単月)

また、ZOHO CRMは無料でお試し利用も可能ですので、是非気軽に触ってみてください。
有料プランの申込をするまで、一切費用はかかりません。
CRMを導入して業務効率の改善や売上アップにつなげたい不動産会社様もお気軽にご相談ください。