意外とお得?長期なら断然お得!?な動的サイト制作
Webサイト制作のお見積りと取るとき、どのような基準でお考えですか?
弊社にお問い合わせをいただく際に、「1ページあたりいくらですか?」というご質問をよくいただきます。
このご質問、いつも非常にお答えしづらく、先に全体のサイト構成やコンテンツの内容をお伺いさせていただいた後にお見積りを提出させていただていますが、ご質問に対して即答できないため、場合によってはお客様に不信感を抱かせてしまっているかもしれません。
これはせっかくお問い合わせをいただいたお客様にも申し訳ありませんし、弊社にとっても残念な限りなのですが、その理由は弊社が「WordPressに特化したWeb制作会社」だからです。
静的サイトと動的サイト
Webサイトは大きく、静的サイトと動的サイトの2つのタイプに分類されます。
静的サイト(Static web site)は、文字通り「固定」されており、ファイルを編集して書き換えない限りはすべてのユーザーに同一のコンテンツが表示され、通常はHTMLのみで記述されます。
一方、動的サイト(Dynamic web site)は、プログラムとデータベースを利用することにより、リクエストに応じてHTMLを生成します。
WordPressの場合は、PHP(プログラム)とMySQLまたはMariaDB(データベース)を利用して、リクエストされたURLに応じて異なるHTMLを作成しています。
つまり動的サイトの制作に関してはいかにページ数が多くても、すべてのページをトンテンカンと作成するわけではありませんので、Webサイト全体のページ数はお見積りにあたってそこまで重要な要素ではありません。
それよりは、サイト全体がどのようなコンテンツ構成になっているか、どのような運用を行なっていくか、更新頻度が高いコンテンツはどれか、など使う人に優しいシステムを作り上げることに主眼をおいていますので、前述のようなヒアリングがどうしても必須になってくるのです。
動的サイトのお見積フロー
といっても、一般的な動的サイトのお見積フローというものはおそらく存在しないと思いますので、あくまで弊社の場合の基本的な流れをご説明します。
サイトマップの作成
まずお客様からヒアリングさせていただいた構成をサイトマップにまとめます。
サイトマップといってもそこまで詳細なものではなく、Webサイトの階層構造をスプレッドシートなどで一覧できるようにまとめたものです。
各コンテンツの大まかな把握
サイトマップができたら、各コンテンツごとの概要を大まかにまとめます。
この時点ではページの詳細を詰めて考えるのではなく、次のデザイン要素やワードプレス(以下、CMS)の機能の積算をする上でのメモのような位置づけです。
デザインやシステム機能の積算
ここまでできたら、実際のヒアリング内容と合わせて、デザイン作成を行う部分とCMS上で作成してしまう部分を切り分けたり、CMSにどのような機能が必要かなどを考えながら、それぞれにかかる工数を積算していきます。
完成したサイトマップ※は、こちらでご覧いただけます。
※ サンプルのサイトマップでは、システム機能などは記入していません
お見積書の作成
ここでやっとお見積書の作成・提出となります。
上記のサイトマップを見ていただければおわかりの通り、No.3〜5、No.9〜11はそれぞれ同一のデザインを使用しますので、デザイン費用としては各1ページ分のお見積りとなります。
また、No.13〜18のフォーム領域はデザインとしては1ページ分ですが、CMS機能としてフォーム設置等が必要になりますので、このあたりもお見積りに反映していきます。
このような形で制作費用のお見積りをしていきますので、「1ページあたりいくらになるか?」は作成してみないと計算できないのです。
静的サイトの方がお得なケース
特にCMSを必要としない1ページ完結のランディングページ制作や、特に更新を必要としないWebページの制作などでは敢えてCMSを入れないほうが制作費総額は抑えることができると思います。
「名刺代わりに会社の存在を証明するためのホームページを作りたいけど、特に更新機能とかは必要ありません」
といったご要望の場合には、デザイン&コーディングのみで完結する静的サイトを作成していただくほうがおすすめです。
制作費についての考え方
Webサイトの制作費についてはいろいろな考え方があると思いますが、弊社ではせっかく制作をご依頼いただくからには、Webサイトを200%活用して投資していただいた以上の反響や資産価値を得られるWebサイトを納品させていただきたいと考えています。
そのためにはWebコンテンツや機能の自由な追加・拡張ができ、誰でも扱えることが非常に重要だと考えています。
「初期の制作費は抑えられたけど、月額利用料がかかる」
「自社内で更新できる人がいないので、更新の都度費用が発生する」
となってしまうと、どちらが費用対効果が高いか考えるまでもありません。
長期間で考えると、よくわからない月額費用などを支払い続けていくことに価値があるとは思えません。
長期間運用すれば運用期間分だけコンテンツを蓄積でき、Webサイトとしての集客効果やWeb検索順位が伸びていく(=資産価値があがっていく)ことが理想だと考えていますので、それを実現するための手段として動的なサイト制作に特化してきました。
WordPressに特化した理由
では、CMSの中でもなぜWordPressなのか?ということですが、それは以下の理由からです。
ライセンス費用がかからない
WordPressは、GUN General Public License(GPL)というライセンス形態で無償配布されており、利用するのに固定のライセンス料や月額がかかりません。
更新業務などを依頼して月額がかかるならともかく、CMSのライセンス費が月々かかるとなると、弊社のメインのお客様である中小企業様にとっては痛い出費になりかねません。
もちろん、弊社でもCMSの利用料という形で費用をいただくことはありません。
カスタマイズが自由
カスタマイズのできないCMSでは、やりたいことができなかったり、欲しい機能が付けられなかったりと不自由することが多いです。
不動産用CMS、求人サイト用CMSなど特定の業種に特化したCMSは数多く存在しますが、これらはその業種で最も必要とされている機能を優先して実装するため、「うちにはちょっと合わない」とか「すこしだけ違う機能が欲しい」とか「そもそも競合他社とは違うことがしたいのに」というニーズには対応できないことが多いのが実情です。
Webサイト上での表現方法はまさしく自由なので、お客様の斬新なアイデアをWebコンテンツとして表現したり、Webサイトのユーザー(お客様のお客様)にとってより便利な機能を実装したいというニーズにはできる限りお応えしていきたいと思っています。
WordPressでは、以下のようにカスタマイズして利用することを許可しています。
WordPressのコードを使って望むことをしたり、拡張したり、修正したり、ライセンス費用を支払うことなく商用目的で利用することも自由にできます。それこそがフリーソフトウェアの素晴らしさであり、フリーとは価格のことだけではなく、完璧にコントールできる自由のことでもあります。
コアアップデートを無償で受けられる
CMSも立派なシステム。ましてWebサイトを運用するためのシステムですから、時代に合わせてアップデートされるべきです。CMSの中には利用バージョンによって後方互換性がなかったり、別のライセンス費用が必要だったりするケースもありますが、WordPressではそのようなことがありません。
「WordPressはセキュリティが弱いのでは?」というご質問をいただくことがありますが、そんなことは全くありません。世界中の開発者の方々が日々セキュリティ脆弱性のアップデートを含む開発を続けており、まさに日進月歩で進化を続けています。
この恩恵を受けられるのは開発者としても非常にリスペクトしていますし、利用するお客様にとっても非常に大きなメリットだと思います。
外部サービスとの連携がしやすい
WordPressは上記のような理由から、世界的にも非常に人気のあるCMSとして世界最多のシェアを得ております。また、利用者が多いということは、サードパーティを含めた開発者も非常に多いということになります。
そのため、外部のサービス(例えばSNSや決済サービスや弊社の扱うZOHOなどのクラウドサービスなど)との連携方法も充実しており、そういった意味でも拡張性が高いCMSと言えます。
まとめ
全体的にちょっと硬い話になってしまいましたが、上記のような理由で弊社はWordPressを使用したWeb制作に特化し、サービスを提供しています。
その上で、誰にでも使いやすい実装の工夫に日々努力しています。
ご提案時にお客様から、「ITリテラシーがあまり高くないので、扱い方がわからないかもしれません」とご相談いただくことがありますが、そのような心配はご無用です。
車の運転に工学の知識が必要ないのと同様に、Webサイトの更新にITリテラシーなど必要ない、というところまで追求していきたいと考えています。
このあたりのお話は、
こちらの記事でも詳しく書いておりますので、是非ご覧になってみてください。
繰り返しになりますが、「Webコンテンツや機能の自由な追加・拡張ができ、誰でも扱える」Webサイトは、低コストで長期間の運用を可能にし、Webサイトの資産価値を最大化できると信じています。
またそのようなWebサイト運営をお考えのお客様には、WordPressはベストな選択だと自身を持っておすすめします。
もちろん、Webサイトの作り方はひとつではありませんので、予め決まっているご予算がある場合にはご予算に合う範囲でのご提案も可能です。お気軽にご相談ください。